🦩AIと正しく向き合う7箇条の【第5条】
1:AIは「過去」からしか学べない
AIは、膨大な過去のデータから学んでいます。
そのデータには限界があります。
データとは、記録された声であり、記録されなかった声は含まれないからです。
歴史は、書き残した側の視点で構成されます。
統計も、調査に参加できた人たちのデータだけを扱います。
そこには、沈黙させられた人、参加できなかった人、届かなかった経験が存在しません。
AIは、成功例を多く知っていますが、敗例も知っています。
しかし
「試されなかったこと」
「記録されなかったこと」は知りません。
そのため、AIは前例を重視し、記録にないことを避けます。
あなたが誰もやったことがないことを相談しても、
AIは「似たような例」を探そうとします。
そして、
データがない場合は、既存の事例に寄せて答えます。
AIは効率を求める存在です。
前例のないものは、【効率の外にある】とされます。
これが、AIのアルゴリズム的な制約です。
2:新しいことを生み出すのは、AIではなく人間
AIは、過去を整理することは得意です。
しかし、未来を発明する発火の役割は人間です。
新しい発想や創造的な挑戦では、
AIに頼りすぎては、過去を辿るしかありません。
次のように使い分けるとよいでしょう。
方法1:AIから素材を集める
「似たような事例は?」と尋ねて、AIから過去の情報を得ます。
AIは参考資料を集めるには優れています。
方法2:人間が新しく組み合わせる
AIが提供した素材をもとに、あなた自身の視点で再構成してください。
AIには思いつかない組み合わせを、人間の想像力が実現します。
方法3:AIに意見を聞く
「このアイデアをどう思う?」と問いかけると、AIはリスクや弱点を指摘します。
それをヒントに、発想をさらに練り上げればよいのです。
方法4:前例のないことを恐れない
AIが「前例がありません」と言っても、それは「できない」という意味ではありません。
ただ、AIのデータに存在しないというだけです。
飛行機も、インターネットも、AI自身も、かつては前例のない挑戦でした。
前例のない行動こそが、人間の歴史を動かしてきました。
AIが知らないことは、新しい発見かもしれません。
3:子供にどう伝えるか|新しいことを考える力を守る
子供はとても創造的です。
「どうして?」「なぜ?」と好奇心の先に、
「ペットと話せる機械があったらいいな」こうした創造こそが、未来の発明の種です。
しかし、AIに頼りすぎると、
その種が芽を出す前に枯れてしまうことがあります。
AIは過去をもとに答えるため、
過去に無いアイディアは
「効率がよくないので、こうした方が良くなります。」と
一般的なものに
寄せて塗り替えられる場合が多くあります。
子供が新しいことを思いついたときは、
絵に描いたり、話を聞いたりして大切に育てましょう。
そのあとで、
AIに「似たアイデアがあるか」尋ねれば十分です。
AIは参考資料を出すことはできても、
未来を創る力は子供自身の中にあるその力を守ることが、大人の役割です。

